自然な死とは。

  • 医師(または社会人)ならだれでも経験するだろうが、この一週間、最悪の体調ながら休日も診つづけた。その患者は一進一退を繰り返した。ただの延命とならぬよう、無駄は検査はせぬよう、患者の苦痛をとるようにと、制限のあるなかで病気と闘うための知恵を振り絞った。結果として、最後の家族が帰省できるまで持ちこたえ、わずかながら状態も好転した。
  • 最後の家族が到着した。入院時にキーパーソンになることを辞退した家族である。曰く「この酸素に何の意味があるんですか?。自然に逝かせてくださいよ。」。もはや何も言うことはない。
  • いや、言うことはある。患者さん、スタッフ、カバーしてくれた同僚へ・・・おつかれさま。